〝家庭〟って不思議です。
「国内」のことを ‘domestic’ といいますが、
この言葉には、「家庭内」の意味もあります。
要は「内っ側」という意味です。
海外に行ってみると、
国境を超えて入った「内っ側」には、
独特の文化や習慣があります。
外側の人間である外国人の目には
奇妙に映るものも少なからずあるし、
それを見つけ出すことが
海外旅行の楽しみでもある。
でも、外の人間がどう見ようとも、
内側ではそれが「当たり前」
ただそれだけのことです。
さて、「国内」と同じように、
「家庭内」でもけっこう奇妙なことが
多々巻き起こっています。
でも「家庭内」というのは
「国内」ほど多くの外の目が入り込まないエリアなので、
その奇妙さが温存されているのですね。
そんなようなお話をしています。
流しの下の骨
同じような事例で、
こんな話もあります。
昔、友達の えりさんから聞いて、
ビックリこいたエピソードです。
文章でどうぞ。
*****
○えりさんの話○
わたしはYちゃんの家に遊びに行くのが好き。
Yちゃんのお家はお金持ち。
かわいい庭のついた広い家に住んでいるし、
外国の大きな車にも乗ってる。わたしたちはいつもユニクロやファッションセンターしまむらで買った服を着ているけど、
Yちゃんはお母さんと一緒に梅田の阪急百貨店へ行って、そこに入っているブティックで買うんだって、言ってた。
Yちゃんのお母さんはとても優しくて、いつもにこにこしてる。
お茶の時間になると、いい香りのする紅茶と、ケーキとかクッキーとかシュークリームとか、とってもおいしいお菓子を出してくれるし、
わたしたちが帰る時は、
ひとりひとりの家まで、大きな車で送ってくれる。ほんの少しの時間だけど、庶民のわたしたちもお嬢様気分。
だからわたしたちはみんな、Yちゃんの家に遊びに行くのが好き。
でも、Yちゃんの家に行く時、
わたしはいつも自転車で行くことにしている。
なぜって、車で送ってもらった子はみんな、
家に着いて降ろされる時、
Yちゃんのお母さんにお金を取られるから。
コメント
先生!!この話、わたしも覚えています。笑
ほんとに度肝抜かれる話でしたよね。
すっかり異文化に触れることに疎遠になった気がしてましたが、見方を変えれば日々に転がっているのかもですね。
そう思うとワクワクしてきましたよ。
出たー! 「えりさん」!笑
ほんま、あなたのお友達のこの話はねー、
きっと一生忘れられんへんわ。
「こんなことあるの?!」ていうのと、
「ああ、全っ然理解はできひんけど、でもあるんかなぁ」ていう理不尽な納得感と。
異文化なんて、そっこら中に転がってる。
それは「あるかないか」じゃなく、
「見出だすことができるかできないか」なんでしょう。